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今日もみなさんの斜め上から自分を戒めています。

「ファッションは魔法」はこれからのクリエイティブのヒントに溢れている

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「ファッションは魔法」はこれからのクリエイティブのヒントに溢れている

ざっくり要約

https://twitter.com/3710official/status/861124875838042113

ファッションデザイナーやファッションショーと聞くと、なんだか敷居の高いものに感じられませんか?

すっごいオシャレ(な感じ)をガンガン醸し出していて、戦闘服かな?っていうような、日常とはかけ離れたような服を身にまとう人たちが集まって、鋭い目つきで、キレイなモデルと服を見る。傍から見ればよくわからない、怖くて入れない、そんな感じの世界だと思ってませんか?

わたしはそう思っていました。アパレルでバイトしてたこともあり、ファッションが好きなわたしでも、ファッションショーとかファッションデザイナーって聞くとなんだか腰が引けてしまっていました。

でも、どんな世界なんだろう?それが知りたくてちょっぴり覗いてみたくてこの本を手に取りました。

読んだ後、アートとファッションのつながりについていろいろ考えてしまいました。

ファッションショーのイメージが音を立てて崩れた

従来のファッションショーってパリコレとかをイメージに代表されるように、どこかのホールとか会場の中をモデルさんがひとりひとり歩いてくる。そんな感じですよね。

ところが著者であるお二人が手掛けるショーは上記のものとは違います。(もちろん従来のショーもやっているのですが)

会場は公園だし、ファッションショーなのにバンドが一番目立ってるし、男性のショーなのに女の子のバンドが演奏してるし、ていうかモデルさんが歩いてきたと思いきやいきなり寝そべってマンガ読み始めたし!!

・・・とまあツッコミどころ満載の、「えっ、これがファッションショーなの??!」という衝撃を受けるものなのでした。

 

「外」に飛び出していくファッション

このくだりを読んでいて思ったのが、「ファッションもアート同様外に出て行っているんだ」ということです。

アートの(展示・表現の場としての)歴史も、従来の美術館での展示から、野外での展示→街中の展示と、展示の場は「箱」から「外」へ広がっていきました。

近年話題になっているアートプロジェクトや芸術祭も、美術館の展示だけでなく、舞台となるのは日常生活が息づくリアルな街の中です。

 

ファッションもオートクチュール、プレタポルテなんて格式高い世界から、徐々にストリートに向かっているのかなという印象を受けました。

背景としてはいろいろあるのでしょうが、やはりZARAやGAP、H&MやFOREVER21などなどファストファッションの台頭が大きいでしょう。

これによって多くの人が、安い値段で気軽に、いろいろな服を手に入れ身にまとうことができました。

 

ファッションショーはアートとファッションを結び付け、人々に魔法をかける

ファッションは上述したファストファッションのことをイメージするとわかりやすいのですがアート以上に商業主義との結びつきが強いです。

それゆえファッションデザイナーは「作りたい服」と「売れる服」との間で悩みに悩みます

この本は、両者のバランスを取りうまーくやってきたのが坂部さん、作りたい服やファッションへの根本的な問いかけを重視した山縣さん、どちらのエピソードも書かれているからこそ、アートとファッションの越えられそうで越えられなさそうなカベというか境界がだんだんはっきりと見えてきます。

 

山縣さんいわく「一瞬でも着られればそれは服になる」そうであり、これってすごくアート的だと思うんです。

実際の服が一瞬しか着られなかったら大変困るわけですが、さすがに一瞬はアレですがw、ファッションショーの間だけでも人が着ている状態があって、それを目撃している人たちがいれば、それでいいのです。

その瞬間は一度しかなくて、二度とみられるものじゃないからこそ、強く強く人の心に残る。そして魔法にかけられたかのようにそのブランドや服を好きになって買い求める。

ぱっと見はただの白いTシャツなのに、何万円もする。そしてそれを多くの人が欲しがりショップの前に行列ができる。

これは確かに魔法とでも言わなければ説明がつかないのかもしれませんね・・・!

 

魔法が成立するには何が必要なのか

時代が憑依すること。移ろいゆき儚く熱狂は一瞬であること。これがファッションとアートの違いだと本書では述べられています。

アートはその時代の空気や風潮をたしかに反映はしますが、アートの歴史を汲んで、100年200年先まで残り再評価されたりする場合がほとんどです。

対してファッションはアート以上に流行の流行り廃りが激しくて、より「いま」を反映することが求められます。

そして「流行り廃り」は論理的に説明することができません。意図的にトレンドを作り出そうとする流れはあるけれども、ストリートで生まれる流行り廃りはその流れ通りに生まれるとは限らないのです。

正解も間違いもなく、正体を掴み切れない。これがファッションが多くの人を魅了する魔法の正体(のひとつ)なのでしょう。

 

魔法にかけられてみるのもいいじゃない?

ファッションだけでなく、アートとの思わぬ共通点、そしてやっぱり違うんだなあと感じるところ。

そしてどちらにも通底する今や未来に夢やビジョンを与える「魔法」をかけてくれること。

読んでいてアートもファッションももっと好きになりました。

そんなファッションは魔法を読んでみてはいかがでしょうか!