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今日もみなさんの斜め上から自分を戒めています。

アートプロジェクトは競い合うべきなのか手を取り合うべきなのか

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アートプロジェクトが乱立している今、考えるべきこと

アートプロジェクトは乱立状態にあります。○○国際芸術祭/○○ビエンナーレ、トリエンナーレと同じような名前で場所だけ変えたような、率直な感想として 二番煎じ感が否めません。スタートしたばかりはよかったとしても、2回目、3回目と続けることができるのだろうか、もっというと1回目の途中であまりにも人が来なくて断念せざるをえないとかそういった苦難に直面するのではないかと勝手に心配してしまいますw

また、地域活性化目的で芸術が濫用されて消費されているのではないかという声もあります。これは特に芸術家サイドから出ることの多い意見です。地方自治体側としては自分たちの地域にお金が落ちるのなら、芸術だろうとなんだろうとどうだってよいのですから。

そこでアートプロジェクトが乱立している、この時期だからこそ、これからのアートプロジェクトはどういうものであるべきなのかを、芸術バカエンジニアであるわたしなりに考えてみようと思いました。

アートプロジェクトは競争関係になるのか

アートプロジェクトに行く理由はさまざまで、「好きなアーティストがいて、その人の作品を可能な限りたくさん見たい!」というまがいもないアート好きの方から、「自分の地域でアートプロジェクトとかいうのをやっているみたいだからちょっと行ってみようかな」という、ひとつのイベントとして気になるから行こうかなくらいのライトな層までほんとうにさまざまです。別にアートに興味ないし知識もないけれどなんだか最近流行ってるしインスタ映えしそうだから行こうかなーくらいの人が一番多いでしょう。

 

彼ら/彼女らにとってたくさんあるアートプロジェクトを選ぶ理由はなんでしょうか?

おそらく「知名度」と「アクセスのしやすさ」の二点でしょう。わたし自身がそうなのですがアート好きであればあるほど時間や場所やお金の負担を気にしなくなってくるので(笑)。自分が好きなことなら人が「えっ?!」って思うレベルで平気な顔してとんでもない労力を割けますよね?
 

アートプロジェクトにとって、ライトな層の取り合いが発生するのではないかという懸念があります。

集客が全てではありませんが、集客が低ければ入場料としてのお金も集まらないし、集める力が低い=アートプロジェクトとしての評価も低くなります。

なので、アートプロジェクトの存続のためには集客は必須であり、必然的に競合関係になります。

アートプロジェクトが共存の道を辿るには?

それでは、アートプロジェクトは競争の果てに淘汰されるものと生き残り進化するものに二分されるのでしょうか。

1人のアート好きとしてはそれはなんだか悲しいことです。どうにか手を取り合い共存するという道はないのでしょうか?
 

各地域でそれぞれの思惑があるとしても、出品される作品は基本的にその地域の良さを最大限に引き出し、その場所でしか見ることのできない希少性の高いものです。

作品を出すアーティストとしても、作品を作った場所のアートプロジェクトが続いていってほしいし、何よりもその地域がうまくいってほしいと願うでしょう。
 

そこで、ボランティアの活用、資金調達、運営など様々なノウハウをアートプロジェクト界共通の資産にできないでしょうか。

良いところは取り入れ、悪いところは改善していく。

アートプロジェクトは競争ではなく、いっそネットワークのようなもので繋がり合って共通の資産を増やし拡大していくことを狙えば芸術界全体を盛り上げ、国内での芸術に関する理解も、もっと深まるのではないかと思っています。

持続し、地域に恩恵を与えられるアートプロジェクトに足りないもの

1回で終わらず、2回目、3回目と続き、なおかつ地域に受け入れられるアートプロジェクトを作るには何が必要でしょうか?
それは「人」と「お金」と「ノウハウ」です。
プロジェクトを企画し運営する「人」、作品を制作する「人」、お金を払って見に来てくれる「人」などなど。そしてその「人」たちへの対価・プロジェクトそのものにかかる「お金」と、人やお金を円滑に回すための「ノウハウ」です。
これらが揃っていることで安定したアートプロジェクトの運営が可能であり、そこから初めて地域にコミットできるようになるのではないでしょうか。
 

どこで、なにをやるか、そして誰が/誰とやるかが大切になってくる

アートプロジェクトが乱立している今、改めて何をすべきかを自分なりに考えてみました。
地域活性化もそうだと思うのですが、田舎の良さをアピールして、都会とは違う暮らし方ができますよー、みたいなテンプレはもはや通用しなくて、どんな面白い人がその地域にいるのかがカギになってきたりしています。

アートプロジェクトも同様に、 国内外から有名なアーティストを呼んで、地域の人たちと一緒に作品を作って、グッズも作って・・・みたいな「型」が確立され、それを参考にしマネたものもたくさん出てきましたが、そろそろ「型」を脱却する時期になったのではないでしょうか。それだけ成熟したともいえるのですが・・・^^;

型を脱するためには、今一度地域でアートプロジェクトを行う意味として、誰のためにやるのか、何のためにやるのか、どんな人とやるのかを考えることが大切になってくるでしょう。